投資信託は長く持つほど損しにくい。過去30年のデータが示す「時間の力」をナビネコ君が解説

NISA・投資信託

「投資って怖い」と感じる人の多くは、こんな不安を持っているんじゃないでしょうか。

「買ったタイミングが悪くて、5年後もマイナスだったらどうしよう」

「老後に必要なときに暴落していたら取り返しがつかない」その不安、実はデータで答えが出ています。今日は過去30年の実績データをもとに、「どのくらい持ち続ければ損しにくくなるのか」を正直に解説します。


【登場人物】
🤖 ナビネコ君:AI猫型ロボット。お金とAIの専門家
👦 山田さん:会社員。「長期投資がいい」と聞くが、本当に損しないのか不安


「長期投資がいいって言うけど、本当に損しないの?」

山田さん
山田さん

オルカンとかS&P500がいいって聞いて積立を始めようと思ってるんだけど、正直怖くて。5年後も10年後もずっとマイナスだったりしない?

ナビネコ君
ナビネコ君

その不安、正直に向き合うにゃ。「絶対に損しない」とは言えないにゃ。でも過去30年間のデータを見ると、保有期間が長くなるほど損する確率が劇的に下がっていくにゃよ。数字で見ていくにゃ。


保有期間別「マイナスになる確率」の実態

【山田さん】 具体的にどのくらいの確率でマイナスになるの?

【ナビネコ君】 S&P500の過去40年のデータで見るとこうなるにゃよ。

保有期間別マイナスになる確率(S&P500・過去実績)

保有期間マイナスになる確率
3ヶ月約30%
1年約25.7%
5年約10%前後
10年数%以下
15年過去データ上ほぼ0%

【山田さん】 3ヶ月だと30%もマイナスになる可能性があるのか。でも15年持つとほぼ0%になるんだね。

【ナビネコ君】 そうにゃ。しかもこれは「最悪のタイミングで買った場合」も含めたデータにゃよ。リーマンショックの直前に全額投資した人でも、15年持ち続ければプラスになっていたということにゃ。

【山田さん】 最悪のタイミングで買っても15年で取り返せるって、それはすごいな。

💡 実際にいくら増えるかをシミュレーションで確認したい方は「資産運用するといくら増えるの?」
をご覧ください。


オルカンとS&P500、どちらがより早く「損しなくなる」のか

【山田さん】 オルカンとS&P500で違いはあるの?

【ナビネコ君】 実は大事な違いがあるにゃよ。

過去30年のデータで見ると、オルカンは10年以上投資すれば損失が発生しないという結果が出ているにゃ。一方でS&P500は15年以上の保有期間が必要という結果になっているにゃよ。

【山田さん】 えっ、S&P500の方が損しなくなるまで時間がかかるの?

【ナビネコ君】 そうにゃ。S&P500はリターンが高い分、値動きが大きいにゃ。コロナショックでは約34%、リーマンショックでは約50%も下落したにゃ。回復力は強いけど、下落幅が大きい分、回復にも時間がかかることがあるにゃよ。

オルカンは全世界に分散しているので、下落幅が相対的に小さくなる傾向があって、その分早く損失ゾーンを抜け出しやすいにゃ。

オルカンとS&P500の「損しなくなる」目安

オルカンS&P500
損失がなくなる保有期間(過去データ)約10年以上約15年以上
リターンの高さやや低めやや高め
値動きの大きさ中程度大きい
結論早めに安定する最終的なリターンは高い

【山田さん】 じゃあ10年以内に使う予定のお金は投資に回さない方がいいってこと?

【ナビネコ君】 それが一番大事な結論にゃよ。「使う予定がある時期」と「投資期間」がかぶらないようにすることが、損しないための鉄則にゃ。


過去の暴落から何年で回復したのか

山田さん
山田さん

実際に大暴落があったとき、どのくらいで回復したの?

ナビネコ君
ナビネコ君

過去の主要な暴落の回復期間を見てみるにゃよ。

過去の主要暴落と回復期間(S&P500)

暴落の出来事最大下落率回復にかかった期間
ブラックマンデー(1987年)約▲34%約2年
ITバブル崩壊(2000〜2002年)約▲49%約7年
リーマンショック(2008〜2009年)約▲57%約5年
コロナショック(2020年)約▲34%約6ヶ月
利上げショック(2022年)約▲25%約1年半

【山田さん】 ITバブル崩壊は7年もかかったんだ。それは長いな。

【ナビネコ君】 だからこそ「10年・15年という長いスパン」が意味を持つにゃよ。最悪のタイミングでリーマンショック直前に買ったとしても、5〜7年後には元の水準に戻って、そこからさらに上がっていくにゃ。

重要なのは「暴落したときに売らない」ということにゃよ。回復の途中で売ってしまった人だけが本当の損をするにゃ。

💡 投資の種類ごとのリスクの性質については 「投資の種類って何があるの? それぞれのリスクをナビネコ君と整理してみた」 で詳しく解説しています。


積立投資ならさらに有利になる

【山田さん】 積立で買い続けていたらどうなるの?

【ナビネコ君】 一括投資より積立の方が、暴落時のダメージが小さくなるにゃよ。理由は第3回でも話した「ドルコスト平均法」にゃ。

暴落したときに安い価格でたくさん買えるから、回復したときの利益が大きくなるにゃ。

実際に、2008年のリーマンショック直前から毎月積立を続けていた人は、2013年頃には一括投資の人より早くプラスに転じたというデータがあるにゃよ。

【山田さん】 暴落は積立投資をしている人にとっては「セール」なんだね。

【ナビネコ君】 その感覚が正解にゃ!値下がりしているときに同じ金額でたくさん口数が買えるにゃ。だから積立投資は「相場が下がっても焦らなくていい」という精神的なメリットもあるにゃよ。

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「直近5年の好成績」を信じすぎてはいけない

山田さん
山田さん

最近のオルカンとかS&P500って、めちゃくちゃ好成績じゃない。このまま続くの?

ナビネコ君
ナビネコ君

ここは正直に言うにゃよ。直近5年は経済成長と急激な円安が重なって、年利回り20%以上という異例の好成績が続いたにゃ。でもこれが今後も続くと考えるのは現実的ではないにゃよ。

過去の長期データから見た現実的な平均利回りはオルカンで年率8%程度、S&P500で年率9%程度と考えておく方が堅実にゃ。

「最近すごく増えてるから安心」ではなく「いつ暴落が来ても15年持ち続けられるか」を自分に問いかけてほしいにゃよ。

【山田さん】 15年持ち続ける覚悟があるかどうか、ということか。

【ナビネコ君】 そうにゃ。覚悟というより「15年後まで使わないお金で投資する」という設計が大事にゃよ。使う予定のないお金なら、暴落しても慌てる必要がないにゃからにゃ。

💡 NISAを使って非課税で長期運用する方法は 「新NISAの仕組みとは?非課税のメリットを ナビネコ君がわかりやすく解説」をご覧ください。


ひふみ投信

まとめ:時間こそが最大のリスク管理

投資が怖いという感覚は正しいです。実際に短期ではマイナスになる確率が30%もある。でも時間が経つにつれて、その確率は劇的に下がっていく。

過去のデータが教えてくれることはシンプルです。

オルカンは10年、S&P500は15年、「使う予定のないお金で持ち続けること」ができれば、過去の実績では損失が発生しなかった。

もちろん過去のデータが未来を保証するわけではありません。でも「なぜ長期投資がいいのか」という問いに、これほど明確に答えてくれるデータはないとも思います。

投資で一番やってはいけないのは「怖くなって暴落のときに売ること」です。そのためにも、最初から「15年後まで使わないお金で始める」という設計が大切です。


※本記事のデータは過去の実績に基づくものであり、将来の運用成果を保証するものではありません。投資にはリスクが伴い、元本が保証されるものではありません。投資判断はご自身の責任のもと行ってください。

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